学ぶ › 保護者の方へ › 算数への不安

保護者の方へ

お子さまが「算数がにがて」と言ったら

生まれたときから上手に飛べるミツバチはいないんだよ!むずかしいときは「まだ」って言って、もう一回やってみるんだ。ふらふらするたびに、羽が少しずつ強くなっていくよ。

「算数きらい」「どうせできないもん」「ぼく、算数がにがてだから」。お子さまの口からこんな言葉が出ると、胸が痛みますね。おうちの方ご自身が子どものころに同じ思いをしていたなら、なおさらです。でも、算数への気持ちは変えていくことができますし、まわりの大人にできることはたくさんあります。このガイドでは、算数への不安がどんな形で表れるのか、そしておうちで何ができるのかを紹介します。

算数への不安とは

算数の問題を前にしたときに感じる心配やあせり、こわさを、ここでは算数への不安と呼びます(「数学不安」と呼ばれることもあります)。これは、算数ができないこととは違います。本当は力があるのに、不安が強いせいで実力を出せない子もいるのです。あせると頭が真っ白になり、いつもは言える九九が出てこなくなったり、文章題の筋道を追えなくなったりします。すると「やっぱりできない」と思いこみ、ますます不安になる。この悪循環を断ち切ることが大切です。

こんなサインはありませんか

だれにでも調子の悪い日はあります。気にかけたいのは、こうしたサインが何度もくり返されるときです。

小学校で不安を感じやすい場面

小学校の算数には、子どもが緊張しやすい場面がいくつかあります。前もって知っておくと、声のかけ方を考えやすくなります。

学校が見ているのは、点数だけではありません

通知表の算数は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という3つの観点で評価されます。3つ目の観点では、あきらめずに考えようとしているか、学習をふり返って次に生かそうとしているか、といった姿も見られています。また、多くの教室では、まず一人で考え、そのあとでみんなの考えを出し合う授業が行われていて、まちがいもクラス全体で考えを深めるきっかけとして大切にされます。

つまり、まちがいをこわがらずに取り組めるよう支えることは、算数の勉強とは別のことではなく、算数を学ぶことそのものの一部なのです。

ことばを変えてみる:「まだ」

子どもは、算数ができるかどうかは生まれつき決まっていると思いこみがちです。「できる子」と「できない子」がいる、という考え方です。でも実際には、だれでも練習すれば少しずつできるようになります。むずかしいと感じるのは学んでいる途中だからで、力がない証拠ではありません。学校でも、この考え方を子どもたちに伝えようとしています。

おうちでかける言葉で、それを後押しすることができます。「まだ」という一言を足してみてください。

ほかにも、こんな言葉が助けになります。

反対に、悪気はなくても避けたい言葉もあります。「お母さんも算数ダメだったから、しかたないよ」、「こんなの簡単でしょ」(簡単なはずなのにできなかったら、お子さまはどう感じるでしょう)、「なんでわからないの」「早くして」、そして「○○ちゃんはもうできるのに」のような、ほかの子とくらべる言葉です。

インディのアドバイス

冷蔵庫に「できるようになったことリスト」をはってみてください。お子さまがむずかしかったことをできるようになるたびに、日付と一緒に書き足していきます(「12月5日 7の段を最後まで言えた」など)。「算数なんてできない」と言い出したら、そのリストを一緒にながめてみましょう。

おうちの方ご自身の算数への気持ち

算数や数学に苦手意識を持っている大人は少なくありません。習ったときの教え方が合わなかった、ということもよくあります。恥ずかしいことではありませんが、子どもは大人の言葉や態度をよく見ています。「お父さんも算数はさっぱりだった」と聞けば、「うちは算数ができない家なんだ。がんばってもむだだ」と思ってしまうかもしれません。

次のようなことを心がけてみてください。

プレッシャーの少ない練習と遊び

不安の強い子には、テストのように感じない算数をたくさん経験させてあげることが大切です。時間をはからない、点数をつけない、だれかに見られていない。算数を「安心できるもの」、できれば「楽しいもの」と感じられるようにするのがねらいです。

パズルも、最後まで解かなければいけないというプレッシャーがなければ、よい練習になります。行きづまったあとで答えがひらめく瞬間は、算数のいちばんの楽しさの一つです。

テストや九九のチェックが心配なとき

テストそのものが不安のもとになっているなら、しくみを知ることで気持ちが楽になることがあります。通知表は単元テストの点数だけで決まるものではなく、授業での様子なども合わせて、3つの観点から評価されます(書き方は学校によって違います)。6年生の4月にある全国学力・学習状況調査も、成績や中学校への進学には関係しません。くわしくは算数のテストと評価で説明しています。

九九の暗唱が心配なら、おうちでは一つの段を、ゆっくり、まちがえても笑って言い直せる雰囲気で練習しましょう。おうちの方がとなえ役になってわざと一か所まちがえ、お子さまに見つけてもらうのも楽しい練習です。くわしくは九九のおぼえ方・練習のしかたにまとめています。

担任の先生に相談したほうがよいとき

担任の先生には、いつ相談してもかまいません。連絡帳や個人面談で、気軽に伝えてみてください。とくに、次のようなときは早めに相談しましょう。

先生は、おうちとは違う、教室でのお子さまの姿を見ています。授業中の様子を聞くことで、ヒントが見つかることもたくさんあります。学校によっては、少人数での指導など、算数のサポートを用意していることもあります。気持ちの面が心配なときは、学校のスクールカウンセラーに相談することもできます。

ごく一部の子には、数の感覚や計算を身につけることに、特有の、長く続くむずかしさがあります。学習障害(LD)のうち、数や計算に関わるものは「算数障害」や「ディスカリキュリア」と呼ばれます。十分に手助けをしても、数の基本がとてもむずかしいようなら、担任の先生に相談してみてください。学校には特別支援教育コーディネーターの役割を担う先生がいて、必要に応じて一緒に考えてくれます。通級指導教室など、支援の形は学校や地域によってさまざまです。

よくある質問

算数への不安があるのは、算数ができないということですか?

いいえ。算数が得意な子にも、苦手な子にも、不安は起こります。不安があると頭が働きにくくなるので、本当の力よりも低い結果になりやすいのです。

宿題で泣いてしまうときは、やめさせてもいいですか?

その日はやめてかまいません。連絡帳に一言書いて、担任の先生に伝えておきましょう。そのうえで、宿題の量ややり方について先生と相談してみてください。

九九の暗唱でつかえてしまい、落ちこんでいます。

九九は2年生のあいだだけでなく、3年生のかけ算やわり算でもくり返し使うので、使ううちに少しずつ身についていきます。言えた段をほめて、つかえた段は短い時間で何度か練習しましょう。先生がどのように確かめているのか気になるときは、連絡帳で聞いてみてもよいでしょう。

算数への不安は、なくすことができますか?

はい。落ち着いた支えと、小さな「できた」の積み重ね、おうちと学校での前向きな言葉があれば、ほとんどの子は少しずつ自信をつけていきます。

インディと練習しよう

Beequation Kidsでは、計算の練習がハニカムパズルになります。お子さまがつまずいたときは、ミツバチのインディがヒントを出します。広告なし、データ収集なし。

もっと学ぶ