単元ガイド
長さ・かさ・重さ
はかるとは、ものの大きさを「単位のいくつ分」として数で表すことです。小学校では、長さ(どのくらい長いか、高いか、遠いか)、かさ(入れ物にどのくらい入るか)、重さ(どのくらい重いか)から始めて、4年生からは面積(広さ)、角の大きさ、5年生からは体積(ものがしめる大きさ)を学びます。
学び方には決まった順番があります。まず「どちらが長いかな?」とくらべ、次にえんぴつやます目など身近なものの「いくつ分」ではかり、そのあとでcm、L、kgのような、だれが使っても同じになる単位へ進みます。時刻と時間やお金も「はかる」仲間ですが、それぞれ別のページで紹介しています。
学年ごとに学ぶこと
文部科学省の小学校学習指導要領(2017年告示、2020年度から全面実施)では、1〜3年生の「C 測定」で長さ・広さ・かさ・重さを学び、4年生からは面積・角の大きさ・体積が「B 図形」の中に入ります。単元の順番や時期は、教科書によって少し違います。
| 学年 | 学ぶこと |
|---|---|
| 年長 | 算数という教科はまだありません。遊びや生活の中で、背くらべをしたり、どちらの水とうに多く入るか、どちらの荷物が重いかをくらべたりして、「長い・短い」「多い・少ない」「重い・軽い」の感覚が育ちます。 |
| 小学1年生 | 長さ・広さ・かさを、並べたり重ねたりして直接くらべ、テープなどに写して間接的にくらべます。「えんぴつ何本分」「ます目いくつ分」「コップ何ばい分」のように、身近なもののいくつ分で大きさを表します。cmやLなどの単位はまだ使いません。 |
| 小学2年生 | 長さの単位 mm・cm・m(ものさし、1 mものさし)と、かさの単位 mL・dL・L(1 dLます、1 Lます)。1 cm = 10 mm、1 m = 100 cm、1 L = 10 dL、1 dL = 100 mL。長さの見当をつけたり、はかるものに合った単位を選んだりします。 |
| 小学3年生 | 長い長さの単位 km(まきじゃくを使います。多くの教科書では「道のり」と「きょり」のちがいも)。重さの単位 g・kg と、はかり(台ばかり)の目もりの読み方。重さの単位 t(トン)と、キロ(k)・ミリ(m)が表す意味にもふれます。 |
| 小学4年生 | 面積:1辺が1 cmの正方形のいくつ分で広さを表し、単位 cm²・m²・km²(a・haにもふれます)。長方形・正方形の面積の公式(長方形 = たて × 横)。角の大きさ:単位は度(°)、分度器ではかります。 |
| 小学5年生 | 三角形・平行四辺形・ひし形・台形の面積の求め方。体積:単位 cm³・m³ と、直方体・立方体の体積の公式。1 L = 1000 cm³ のように、体積とかさの単位のつながり。円周の長さ(直径 × 3.14)。 |
| 小学6年生 | 円の面積(半径 × 半径 × 3.14)、角柱・円柱の体積(底面積 × 高さ)。池や公園など、身のまわりのものの形を三角形や四角形とみて、およその面積や体積を求めます。 |
大切な考え方
1. まずくらべる、それからはかる
はかる学習は、くらべることから始まります。背中合わせに立って背の高さをくらべる。2本のえんぴつのはしをそろえて並べる。これが直接比較です。動かせない机の横はばと戸口のはばなら、テープに長さを写してくらべます(間接比較)。次に「えんぴつ5本分と6本分」のように、同じもののいくつ分で表すと、どれだけちがうかまで言えるようになります(任意単位)。
この段階には大事な意味があります。おうちの方の手のひらと、お子さまの手のひらで机の長さをはかると、ちがう数になりますね。「これでは困るね」と子どもが気づいたところで、だれがはかっても同じになるcmやL(普遍単位)が登場します。先生方は、この流れを「直接比較・間接比較・任意単位・普遍単位」の4つの段階と呼んで大切にしています。
2. 単位とそのつながり
長さ・かさ・重さの単位は、10倍、100倍、1000倍でつながっています。単位の頭につく言葉もヒントになります。キロ(k)は1000倍、センチ(c)は100分の1、ミリ(m)は1000分の1、デシ(d)は10分の1という意味です。1 kmは1000 m、1 kgは1000 g、1 mmは1 mの1000分の1です。
| 量 | 単位の関係 | 身近な目安 |
|---|---|---|
| 長さ | 1 cm = 10 mm、1 m = 100 cm、1 km = 1000 m | 1円玉の直径がちょうど2 cm。1 kmは歩いて15分くらい |
| かさ | 1 L = 10 dL、1 dL = 100 mL、1 L = 1000 mL | 大きな牛乳パックが1 L、給食の牛乳が200 mL(2 dL)、ペットボトルが500 mL(5 dL) |
| 重さ | 1 kg = 1000 g、1 t = 1000 kg | 1円玉1枚がちょうど1 g。水1 Lがおよそ1 kg。お米の袋は5 kgがよくある大きさ |
| 温度 | 度(°C) | 水は0 °Cでこおり、100 °Cでふっとう。温度計の使い方は主に理科で学びます |
2年生で習うdL(デシリットル)は、生活ではあまり見かけませんが、学校の算数では大活躍します。1 Lますに入りきらない「はんぱ」を表すのにちょうどよい大きさで、2 L 3 dL のように表せます。3年生では、この1 dLを0.1 Lと書くことから小数を学ぶ教科書が多く、2 L 3 dL = 2.3 L となります。
ほかにも、たとえば 2.5 kg = 2500 g、350 cm = 3 m 50 cm = 3.5 m、1.2 L = 12 dL = 1200 mL、4 cm 5 mm = 45 mm = 4.5 cm。単位を変えても、表している大きさは同じです。
3. 目もりを読む:1目もりはいくつ?
計量カップやはかり、ものさしには、すべての目もりに数字が書いてあるわけではありません。読む前に、数字の書いてある目もりを2つ見つけて、その間がいくつに分かれているかを数え、1目もりの大きさを求めます。たとえば、はかりの0 gと100 gの間が10に分かれていれば、1目もりは 100 ÷ 10 = 10 g。0 gと200 gの間が10に分かれていれば、1目もりは20 gです。3年生の台ばかりの学習では、ここでつまずく子がたくさんいます。
ものさしでは、はしではなく0の目もりに合わせてはかります。ものさしの多くは、はしから少しあけたところに0があります。
料理やおやつづくりをいっしょにしてみてください。計量カップ1ぱい(200 mL)、大さじ1ぱい(15 mL)、小さじ1ぱい(5 mL)、お米1合(約180 mL)、台所のはかりで小麦粉100 g。目的があってはかるので、子どもは本気で目もりを読みます。計量カップの200 mLが2 dLだと気づけたら、2年生の復習にもなります。
4. まわりの長さと面積
まわりの長さは、図形のふちをぐるっと一周した長さで、すべての辺の長さをたして求めます。長さなので、単位はcmやmです。
面積は広さのことです。4年生では、1辺が1 cmの正方形(1 cm²、1平方センチメートル)がいくつ分あるかで広さを表します。正方形を数えるうちに、長方形なら「1列に6こ、それが4列」とかけ算で求められることに気づき、長方形の面積 = たて × 横、正方形の面積 = 1辺 × 1辺という公式になります。部屋の広さは「6畳」のように畳の数で言うことも多いですが、算数ではm²を使います。たて3 m、横4 mの部屋なら12 m²です。
広い土地にはa(アール)やha(ヘクタール)も使います。1 aは1辺10 mの正方形の面積で100 m²、1 haは1辺100 mの正方形の面積で1万 m²です。たて25 m、横12 mのプールなら 25 × 12 = 300 m²、つまり3 aです。
子どもたちが驚くのが、まわりの長さが同じでも、面積はちがうことがあるという発見です。逆に、面積が同じでもまわりの長さはちがいます。たて4 cm・横6 cm、たて3 cm・横8 cm、たて2 cm・横12 cmの長方形は、どれも面積が24 cm²ですが、まわりの長さは20 cm、22 cm、28 cmです。
5年生では、それまでに習った図形に形を変えて、ほかの図形の面積を求めます。平行四辺形は切って長方形に組みかえられるので底辺 × 高さ、三角形は同じ三角形を2つ合わせると平行四辺形になるので底辺 × 高さ ÷ 2。底辺8 cm、高さ5 cmの三角形なら 8 × 5 ÷ 2 = 20 cm²です。台形は(上底 + 下底)× 高さ ÷ 2、ひし形は 対角線 × 対角線 ÷ 2 で求めます。公式を覚えることより、「どうしてそうなるのか」を図で説明できることが大切にされています。
5. かさと体積
かさは入れ物に入る水などの量で、L・dL・mLで表します。体積は、ものがしめる大きさのことです。5年生では、1辺が1 cmの立方体(1 cm³、1立方センチメートル)がいくつ分あるかで体積を表します。積み木のように積んで数えるうちに、直方体の体積 = たて × 横 × 高さという公式になります。たて3 cm、横5 cm、高さ2 cmの直方体なら 3 × 5 × 2 = 30 cm³です。
ここで、かさと体積がつながります。1辺10 cmの立方体の体積は 10 × 10 × 10 = 1000 cm³で、これがちょうど1 Lです。だから1 mLは1 cm³、1 dLは100 cm³。大きな牛乳パック1本分の水は1000 cm³ということになります。1辺1 mの立方体(1 m³)には1000 L入ります。
6. 円の面積と、およその大きさ
6年生では、円を細かく切って並べかえると長方形に近い形になることから、円の面積 = 半径 × 半径 × 3.14 を導きます。半径3 cmの円なら 3 × 3 × 3.14 = 28.26 cm²。底面がこの円で、高さが10 cmの円柱なら、体積は 底面積 × 高さ で 28.26 × 10 = 282.6 cm³です。円周率を3.14として計算するので、5年生・6年生の算数は小数のかけ算の練習の場にもなります。
もう一つ、6年生では身のまわりのもののおよその面積も考えます。形のくずれた池や公園を、台形や三角形とみなしておおよその広さを求める学習です。ぴったりの答えがない問題に「だいたいこのくらい」と見当をつける力は、中学校以降の数学や生活でも役に立ちます。
つまずきやすいところ
- ものさしのはしや1からはかる:はかるものは、いつも0の目もりに合わせます。
- 1目もりはいつも1だと思う:まず、1目もりがいくつを表しているかを確かめます。
- まわりの長さと面積を取りちがえる:まわりの長さはふちの長さ、面積は内側の広さ。単位もcmとcm²でちがいます。
- 単位がちがうままたす:1 m + 20 cm は21ではありません。単位をそろえて 100 cm + 20 cm = 120 cm、つまり1 m 20 cmです。
- dLとmLの関係:1 dL = 10 mL とまちがえやすいところです。正しくは1 dL = 100 mL。給食の牛乳200 mLが2 dLだと覚えておくと確かめられます。
- 小数での表し方:1.5 mは1 m 5 cmではなく1 m 50 cm、2.3 kgは230 gではなく2300 gです。
- 面積の単位の関係:1 m = 100 cm なので1 m² = 100 cm² と考えがちですが、1 m²は1辺100 cmの正方形なので 100 × 100 = 1万 cm²です。
- 「背の高いコップのほうがたくさん入る」:小さい子は、細くて背の高いコップのほうが、太くて低いコップより多く入ると思いがちです。目の前で水を移しかえて、確かめてみてください。
家でできる5分のはかるあそび
- 予想してからはかる。テーブルの長さは手のひら何こ分? まず予想して、手のひらではかり、最後にメジャーで何cmかをはかります。予想が近づいていくのが楽しいあそびです。
- どっちが重い?買い物袋から2つ取り出して、両手で持って重いほうを当てます。台所のはかりで確かめましょう。1円玉は1枚1 gなので、10枚のせると10 gになることも、はかりで確かめられます。
- 入れ物ならべ。コップやマグカップ、水とう、ペットボトルを、入る量が少ない順に並べてもらいます。給食の牛乳と同じ200 mLの計量カップで、何ばい分入るかはかってみましょう。
- ラベル探偵。冷蔵庫や台所で、ペットボトルの「500 mL」、牛乳パックの「1000 mL」、お米の「5 kg」など、単位を探します。「200 mLの牛乳パック何本で1 Lになる?」(5本:5 × 200 = 1000 mL)のようにクイズにしても楽しめます。
- ます目ノートで面積12。1 cmのます目ノートに、12ますでできる形をいろいろかいてみます。まわりの長さがいちばん長くなるのはどんな形? 長方形なら、たて1 cm・横12 cmのとき、まわりは26 cmになります。
インディのチャレンジインディは、女王バチへのカードをかざっているよ。カードはたて5 cm、横9 cmの長方形。ふちにぐるっとリボンをはりたいんだけど、30 cmのリボンで足りるかな? カード全体を1辺1 cmの正方形の色紙でおおうには、色紙は何枚いるかな? 答えを見る
リボンはふちを一周するので、まわりの長さを求めます。5 + 9 + 5 + 9 = 28 cm。30 cmのリボンで足ります。2 cmあまります。カードをおおうには面積を求めます。5 × 9 = 45 なので、色紙は45枚、面積は45 cm²です。
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まわりの長さと面積小学4年生 · 1cmのます目にかいた長方形PDFをダウンロードよくある質問
まわりの長さは図形のふちを一周した長さで、cmなど長さの単位で表します。面積は内側の広さで、cm²など広さの単位で表します。たて4 cm、横6 cmの長方形なら、まわりの長さは20 cm、面積は24 cm²です。
1 Lに足りないはんぱなかさを表すのに、ちょうどよい大きさだからです。1 L = 10 dL なので「2 L 3 dL」のように表せ、3年生では1 dL = 0.1 L として小数の学習につながります。家庭では、計量カップの200 mLが2 dL、給食の牛乳も200 mL(2 dL)です。
10倍、100倍、1000倍の関係を使います。小さい単位に直すときはかけ算で、3 m = 300 cm、2 L = 20 dL。大きい単位に直すときはわり算で、4500 g = 4.5 kg、250 cm = 2.5 m。面積や体積の単位は関係が変わり、1 m² = 1万 cm²、1 L = 1000 cm³ です。
小学校の算数では「重さ」と言い、gやkgではかります。厳密には、ものそのものの量を「質量」、地球がものを引っぱる力を「重さ」として区別し、そのちがいは中学校の理科で学びます。小学生のうちは「重さ」で問題ありません。
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