学年別ガイド
小学1年生の算数:習うことと家でできること(6〜7歳)
小学1年生は、6〜7歳の子どもたちの学年です。2026年度(2026年4月〜2027年3月)は、2019年4月2日から2020年4月1日までに生まれた子が1年生です。小学校、そして9年間の義務教育の最初の1年。算数の授業は年間136時間(週4時間ほど)で、1時間は45分です。2年生からは、年間175時間(週5時間ほど)になります。
入学してしばらくは、年長までの遊びや生活の経験とつながるように、ゆっくり進みます。授業では、入学前に用意した算数セットのブロックやおはじき、数え棒、とけいなどをたくさん使います。手を動かしながら数を数え、ものを並べ、比べてみる。そこから少しずつ、数字や式で表すことへ進んでいきます。
1年生が算数で取り組むこと
1年生の算数でいちばん大切なのは、10のまとまりで数を見る力です。まず「7と3で10」「6と4で10」のような「いくつといくつ」を学び、それを使って、くり上がりのあるたし算(9 + 4 = 13 など)とくり下がりのあるひき算(12 − 9 = 3 など)に取り組みます。この計算は2年生からの筆算でも毎回使うので、1年間かけてしっかり身につけます。
数の世界も、10までから20まで、そして100、120くらいまで広がります。34を「10が3つと1が4つ」と見られるようになると、大きな数もこわくなくなります。ほかに、身の回りのものの形、長さやかさの比べ方、時計の読み方、絵グラフも学びます。
学習指導要領で決まっていること
1年生で何を習うかは、文部科学省の小学校学習指導要領(2017年告示、2020年度から全面実施)で決められていて、全国共通です。1年生の内容は「数と計算」「図形」「測定」「データの活用」の四つの領域に分かれています。ただ、単元の順番や時期は教科書によって少しずつ違います。下では、学習指導要領に書かれていることと、多くの教科書での進み方を分けて紹介します。お子さまのクラスの進み方と違うときは、学校に合わせてください。見出しから、それぞれの単元のくわしいページに進めます。
数と位取り
- ものとものを1つずつ線で結んで、どちらが多いか比べる。
- ものの数や順番を正しく数え、数字で表す。「前から3人」(3人全部)と「前から3人目」(3人目の1人)の違いもここで学びます。
- 数の大きさや順番を考えて、数直線の上に表す。
- 1つの数を、ほかの数の和や差としてみる。「8は5と3」「10は7と3」のような「いくつといくつ」です。
- 2けたの数の表し方と、数を十のまとまりでみること。57は「10が5つと1が7つ」で、5は十の位、7は一の位の数字です。
- 簡単な場合の3けたの数。多くの教科書では、1学期に20まで、そのあと100まで、さらに120くらいまで進みます。
- 2ずつ、5ずつ、10ずつまとめて数えたり、同じ数ずつ分けたりする。
たし算とひき算
- たし算とひき算がどんな場面で使われるかを知り、+、−、=を使った式に表す。「あわせていくつ」「ふえるといくつ」はたし算、「のこりはいくつ」「ちがいはいくつ」はひき算です。
- 学習指導要領のことばでは「1位数と1位数との加法及びその逆の減法の計算が確実にできること」。つまり、9 + 9 = 18 までのたし算と、その逆のひき算を、くり上がり・くり下がりもふくめて確実にできるようにします。
- 簡単な場合の2けたの計算:30 + 40 = 70(10が3つと4つで7つ)、34 + 5 = 39、38 − 5 = 33、60 − 20 = 40。
- 多くの教科書では、0のたし算・ひき算(玉入れで1こも入らなかったときなど)や、3つの数の計算(4 + 3 + 2 = 9、10 − 2 − 3 = 5)も学びます。
- 文章題では、絵やブロックで場面を確かめてから、「しき」と「こたえ」を書きます。こたえには「13こ」「5ひき」のように数え方の言葉もつけます。
くり上がりのあるたし算とくり下がりのあるひき算は、多くの教科書で2学期から3学期にかけて学びます。8 + 5 なら「8はあと2で10。5を2と3に分ける。8と2で10。10と3で13」と考えます。分けた数を2つの丸にかく形がさくらんぼに似ているので、学校では「さくらんぼ計算」と呼ばれることもあります(教科書の正式な用語ではありません)。
くり下がりのあるひき算では、12 − 9 なら12を10と2に分けて、「10から9をひいて1。1と2で3」と考える減加法(げんかほう)が、多くの教科書で中心になります。9を2と7に分けて、12 − 2 = 10、10 − 7 = 3 と考える減減法(げんげんほう)もあります。どちらも正しいやり方です。くわしくはいくつといくつと20までの計算で紹介しています。1年生では、まだ筆算は習いません。筆算は2年生からです。
図形
- 箱や缶、ボールなど身の回りのものを「はこの形」「つつの形」「ボールの形」に仲間分けし、積んだり転がしたりして特徴をつかむ。
- 色板や数え棒で「さんかく」「しかく」などの形をつくったり、1つの形をいくつかに分けたりする。
- 「前後」「左右」「上下」のことばで、ものの位置を表す。「左から3番目、上から2だん目」のように言えるようにします。
長さ・広さ・かさの比べ方
- 長さ、広さ、かさ(入る水などの量)を、並べたり重ねたりして直接比べる。
- 動かせないものは、テープに長さを写すなどして間接的に比べる。
- 「えんぴつ何本分」「ます目いくつ分」「コップ何ばい分」のように、身近なもののいくつ分で大きさを表す。
- cmやLなどの単位はまだ使いません。単位は2年生からです。重さは3年生で学びます。
時計の読み方
- 学習指導要領では「日常生活の中で時刻を読むこと」。朝ごはん、登校、給食、おやつの時刻など、生活と結びつけて読みます。
- 多くの教科書では、まず「なんじ」(長い針が12をさすとき)と「なんじはん」(長い針が6をさすとき)を読み、そのあと目もりを数えて「なんじなんぷん」まで読めるようにします。
- 「4時(よじ)」「9時(くじ)」や、「1分(いっぷん)」「3分(さんぷん)」「10分(じゅっぷん)」のように読み方が変わることばが多く、ここでつまずく子もいます。午前・午後は2年生で学びます。
表とグラフ
- ものの数を、絵や図に表したり読み取ったりする。果物や生き物の絵を、下をそろえて同じ間かくで並べた絵グラフをつくります。
- 絵グラフを見て、「いちばん多いのはどれ?」「りんごとみかんは、いくつ違う?」に答える。
1年生ではまだ習わないこと
かけ算の九九、たし算・ひき算の筆算、½などの分数、cm・L といった単位は、どれも2年生で学びます。わり算は3年生からです。1年生で取り組む「2ずつ、5ずつ数える」「同じ数ずつ分ける」経験が、かけ算とわり算の土台になります。お金も、算数では独立した単元ではありません。教科書によっては、10円玉と1円玉を十のまとまりとばらの例として使います。
1年生の終わりまでに、多くの子ができるようになること
- 120くらいまでの数を数えたり、読んだり書いたりできる
- 2けたの数を「10がいくつと1がいくつ」で表し、十の位と一の位がわかる
- 数直線の上で、数の大きさや順番がわかる
- 10になる組み合わせ(1と9、2と8、3と7、4と6、5と5)がすぐに言える
- 9 + 9 までのたし算とその逆のひき算が、くり上がり・くり下がりもふくめてできる(8 + 7 = 15、16 − 9 = 7)
- 簡単な2けたの計算ができる(40 + 30 = 70、45 + 3 = 48、45 − 3 = 42)
- 文章題を読んで、しきとこたえを書ける
- 時計で「なんじ」「なんじはん」を読み、「なんじなんぷん」も読みはじめている
- 長さやかさを比べたり、「いくつ分」で表したりできる
- 身の回りのものの形の特徴に気づき、前後・左右・上下で位置を言える
- 絵グラフを読んで、いちばん多いものや、いくつ違うかが言える
1年生で出てくる算数のことば
| ことば | 意味 |
|---|---|
| いくつといくつ | 1つの数を2つの数に分けたり、2つの数を合わせたりすること。「10は6と4」「6と4で10」。 |
| 十のまとまり | 10こをひとまとめにした見方。34は、10のまとまりが3つとばらが4こ。 |
| 一の位、十の位 | 数字の書かれた場所(位)。34の4は一の位、3は十の位の数字で、3は30を表します。 |
| 数直線 | 数を順番に目もりで表した線。右へ行くほど数が大きくなります。 |
| たし算(+) | 「あわせて」「ふえると」「ぜんぶで」の場面で使う計算。5 + 3 = 8。 |
| ひき算(−) | 「のこりは」「ちがいは」の場面で使う計算。8 − 3 = 5。 |
| = | 左と右が同じ大きさであることを表す記号。「5たす3は8」と読みます。 |
| くり上がり | たし算で、一の位どうしをたすと10以上になり、十の位に1が上がること。8 + 5 = 13。 |
| くり下がり | ひき算で、一の位からひけないので10のまとまりからひくこと。12 − 9 = 3。 |
| しき、こたえ | 文章題の答え方。「しき 8 + 5 = 13 こたえ 13こ」のように書きます。 |
| 〜番目 | 順番を表すことば。「前から3番目」は、前から数えて3つ目の1つ。 |
| 絵グラフ | ものの数を、絵を並べて表したグラフ。高く積み上がっているほど多い。 |
1年生にテストはあるの?
1年生には、全国共通のテストはありません。あるのは、単元が終わるごとの単元テストや、計算の小テストです。100点満点の短いものが多く、お子さまが家に持ち帰ってきます。点数だけでなく、どの問題でつまずいたかを一緒に見てあげると、次の練習のヒントになります。
学期の終わりには通知表をもらいます。算数は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の三つの観点で評価され、1・2年生には教科ごとの評定(3・2・1)はつきません。評定がつくのは3年生からです。通知表の書き方は学校によって違います。気になることがあれば、個人面談や連絡帳で担任の先生に聞いてみてください。くわしくは算数のテストと評価のガイドで説明しています。
家でできること
- 計算カードの宿題は、聞き役になって。1年生の宿題でおなじみの計算カード。すらすら言えたカードと、まだ考えてしまうカードに分けて、「まだ」の山が少しずつ減っていくのを一緒に喜びましょう。速さを比べるより、正しく言えたことをほめてあげてください。
- 「あといくつで10?」両手の指を10本見せて何本か折り、「立っている指は何本?」。車の中や、おふろの時間にもできます。ほかの遊びはいくつといくつと20までの計算で紹介しています。
- 10ずつ数える。おふろで100まで数えるなら、ときどき「10、20、30……」と10ずつ数えてみましょう。おはじきや豆を10こずつ紙コップに入れて数えると、十のまとまりが目に見えます。
- 10円玉と1円玉で数を表す。「10円玉が3まいと1円玉が4まいで、いくら?」(34円)。貯金箱の中身を数えるのも、2けたの数のよい練習です。お金の計算もご覧ください。
- 生活の中で時刻を読む。「7時になったら朝ごはん」「6時半におふろ」のように、針のある時計で、なんじ・なんじはんの場面を見つけて声に出してみましょう。
- くらべっこと形さがし。「どっちが長い?」「手のひら何こ分?」と比べたり、台所で「はこの形」「つつの形」を集めたりするのも、立派な算数です。
ほかのアイデアは暮らしの中の算数とおうちで算数をサポートするにはにまとめています。
文章題でつまずいたときは、答えを教える前に、お話を一緒に読んで、おはじきやブロックで場面を動かしてみてください。「最初にいくつあった?」「ふえたの?へったの?」と聞くと、子どもは自分で式に近づいていきます。「のこりは」と書いてあるからひき算、のようにことばだけで決めるくせがつくと、あとで混乱しがちです。場面が頭に浮かべば、式は自然についてきます。
インディのチャレンジインディは、はちみつのしずくを14こ持っていたよ。女王バチに8こあげると、のこりは何こかな? 答えを見る
のこりは6こです。14を10と4に分けて、10から8をひいて2。2と4で6。式は 14 − 8 = 6、答えは6こ。8を4と4に分けて、14 − 4 = 10、10 − 4 = 6 と考えてもかまいません。たしかめ:6 + 8 = 14。
1年生の無料プリント
家庭学習にも授業にも使えるように、印刷してお使いください。どのプリントも、2ページ目に答えがついています。
100までの数のならび小学1年生, 小学2年生 · 1ずつ、2ずつ、5ずつ、10ずつ数えるPDFをダウンロード
10がいくつと1がいくつ小学1年生 · 2けたの数を、10のまとまりとばらに分けるPDFをダウンロード
あといくつで10年長, 小学1年生 · いくつといくつ:あわせて10になる2つの数PDFをダウンロード
20をつくろう小学1年生, 小学2年生 · あわせて20になる2つの数PDFをダウンロード
20までのたし算とひき算小学1年生 · くり上がり・くり下がりのある計算もまぜてPDFをダウンロード
なんじ・なんじはん小学1年生 · 時計を読む(ちょうどと半)PDFをダウンロード
なんじなんぷん(15分ごと)小学1年生 · 長いはりが12・3・6・9をさす時計を読むPDFをダウンロード
何時何分(5分ごと)小学1年生, 小学2年生 · 時計を読んで、デジタル時計の書き方でも書くPDFをダウンロードよくある質問
どちらも2年生です。九九は多くの学校で2年生の2学期に習い、たし算・ひき算の筆算も2年生から始まります。1年生では、2ずつ、5ずつ、10ずつ数えることや、9 + 9 までのたし算とその逆のひき算を確実にすることが、その準備になります。
さくらんぼの図は、10のまとまりをつくる考え方を目に見えるようにするためのものです。習ったばかりのころは、考え方を確かめるために書くよう言われることが多いでしょう。考え方が身につくと、多くの子は頭の中でできるようになります。いつまで書くかはクラスによって違うので、担任の先生の指示に合わせてください。
1年生は時計の学習が始まったばかりです。2年生で午前・午後、3年生で時刻や時間の求め方を学び、少しずつ身につけていきます。読めるようになる時期には個人差があります。家に針のある時計を置いて、毎日の生活の中で「いま何時?」とくり返しふれるのがいちばんの近道です。
同じ学年でも、4月生まれと早生まれでは1歳近い差があり、1年生ではその差が目立ちやすいものです。できるようになるペースはそれぞれです。いまできていることを認めながら、つまずいているところは担任の先生に相談してみてください。家で何を練習するとよいか、具体的に教えてもらえます。
インディと練習しよう
Beequation Kidsでは、計算の練習がハニカムパズルになります。お子さまがつまずいたときは、ミツバチのインディがヒントを出します。広告なし、データ収集なし。